
遠い昔の、石に秘められた想い…
それは訪れる旅人に伝えられ、未来を渡る。
ストーンヘンジの建造理由は不明であるものの、イギリスのダウザー(水脈占い師)によれば、古い教会や聖堂、メンヒルはみな、地下水や地下水脈のあるところを、わざわざ振り子やダウジング・ロッドで探して、その上に建てられているそうである。それと言うのも、こうした地下に埋もれた泉や地下水脈がある場合、その水は強い感情を伴った出来事に限り、それを記憶することが出来る「地下定常波」なるものを生み出すからである。そしてその「地下定常波」に同調してしまうと、それが引き金となって、私たちは「記憶」された出来事を追体験してしまうことがあるとのこと。これが後に、そこをよく知りもせずに訪れた私たちに、何かは分からないが…、何か特別な感慨を抱かせる理由になっているのかもしれない。あなたはストーンヘンジで、どんな記憶を受け取っただろうか…?
ストーンヘンジ、エーヴベリーと関連する遺跡群 1986年、世界遺産(文化遺産)
シークレット・ライフ―物たちの秘められた生活 ライアル ワトソン、筑摩書房

「…7日後、もう一度鳩を放すと、
鳩はオリーブの葉をくわえて船に戻ってきた。」
鳩は平和の象徴とされているが、それは旧約聖書に書かれた、「ノアの大洪水」の話から来ている。堕落した人間を一掃すべく、神がもたらした40日40夜もの大雨。大雨は大洪水となって、地上の全てを飲み込んだ。やがて雨が止むと、ノアたちを乗せた箱舟はアララト山に引っかかった。それから40日後、ノアは鳩を放ったが、鳩は止まるところがなかったため、戻ってきてしまった。しかしその7日後、鳩はオリーブの葉をくわえて戻ってきた。そして更に7日後、ノアは再び鳩を放ったが、鳩は戻ってこなかった。それにより、ノアは水が引いたことを知ったのである。
人は神の怒りを招いたが、善良なノアによって絶滅は免れた。しかし、ノアに救われた私たちは、鳩が知らせてくれた平和を、いつまで守り続けることができるだろうか…。クリスマスという時節柄、ふとそんなことを考えてみた。

カッパドキアの、鳩の巣穴。
カッパドキアには、大勢のキリスト教の修道士が住み着いた。彼らは岩山に開いた天然の穴を掘り広げ、修道院や住居を造ったが、鳩小屋も作った。キリスト教のミサに欠かせない、ワインを得るため…。
鳩は平和のシンボルであると同時に、ブドウの木に栄養を与える「糞」を提供してくれる存在だった。
ところで、この巣穴の鳩には、足首にも羽が生えている。鳩によって羽の長さや量はまちまちだが、こんな「足首にも羽が生えている鳩」は、初めて見た。これはカッパドキア特有なのか、カッパドキアでも珍しいのか。それとも、元々こうした品種の鳩なのか…?

陽が山の向こうに沈んだばかりの、ウチヒサール。
岩山に掘られた穴で、鳩たちも休む。

師走(しわす)――。
江戸っ子ならぬロンドンっ子も、忙しそうだった。

クリスマスと言っても、それほど派手な飾りつけはないが、
元々お洒落な店が並ぶ一角。必要ないのだろう。
とは言え、この王冠型のクリスマスイルミネーション、端から次々と光のシャワーが灯っていき、全て点灯すると全体が2・3度点滅し、また端から再び灯り始める。シンプルだけど、それなりに雰囲気は出していて、イギリスらしいと言うのだろうか。しかし… やはり、それなりである。

ハワース、「嵐が丘」の舞台となったトップ・ウィズンズ入口
トップ・ウィズンズ入口で他の観光客に撮ってもらった、スナップ写真の一部を切り抜いた。「嵐が丘」に関心がある方への、参考にはならないかもしれないが、おまけとして。
「嵐が丘」 出演: ジュリエット・ビノシュ、レイフ・ファインズ 監督: ピーター・コズミンスキー
「嵐が丘」 出演: ローレンス・オリヴィエ、マール・オベロン 監督: ウィリアム・ワイラー

石の壁しかない嵐が丘の屋敷と、荒涼たる原野。
この廃墟に、エミリー・ブロンテは、愛憎渦巻く物語を垣間見た。

たった今、嵐が去ったばかりのトップ・ウィズンズは、
既に次の嵐の到来を待ちわびていた。

「間もなく到着」とのアナウンスが流れ、旅行客が甲板に出てきた。
船旅も、あと少し。皆、それぞれの時間を楽しんでいる。