
「千を越す教会がある街」、アニ。
その『記憶』は、今も残る…。

国破れて、山河在り。
かつてこの地に存在した、アルメニア王国。紀元前2世紀に成立したアルメニア王国は、黒海、カスピ海、地中海にまで達する大アルメニア王国となるが、次々と起こる戦いの係争地となり、繁栄と衰退を繰り返したが、最終的には1375年にマムルーク朝により滅ぼされた。
アニ遺跡は、10世紀後半にそれまでのカルスに代わって首都となった町の遺跡。アルメニア教会の総主教庁が置かれたことでアニは宗教的中心地となり、「千を越す教会がある街」と呼ばれるようになった。
とは言え、アニはキリスト教(アルメニア正教)のみではなく、イスラム教などとも共存していた痕跡があり、懐の深い都市であったことが伺える。
アルメニアの歴史 ARMEN TOUR

荒涼とした遺跡を2つに裂き、隔てるアルパチャイ川。
遺跡は向こう岸のアルメニアに続くが、トルコと国交は無い。
トルコの東の果ての町カルスから、更に東へ50km…。そこに広がるアニ遺跡は、故アルメニア王国の成れの果ての姿。今はアルメニア側とトルコ側に分断され、その全てを一度に見ることは出来ない。
アルパチャイ川を挟んですぐ目の前が、隣国アルメニア。国境地帯だけに、常時警備兵が監視していて、遺跡見学にもあらかじめ警察の許可を取っておく必要がある。日本では感じることがない緊張感が満ちていて、「国境」というものを強く意識させる遺跡。
近隣国との経済関係 - アルメニア 日本貿易振興機構(ジェトロ)